パーソナルトレーニングはボディメイクやダイエットが目的でトレーニングをするというイメージがありますが、病後の体力の回復のためやケガの後に身体を動かし始めるのに活用されることも多くあります。

そこで、パーソナルトレーニングジムでできるリハビリトレーニングの内容や、スポーツトレーナーと理学療法士の専門性の違い、リハビリのためにパーソナルジムを選ぶときのポイントなどについてご紹介します。

 

スポーツトレーナーと理学療法士の違い

パーソナルトレーナーと理学療法士はよく似ていると考える方もいらっしゃいますが、実はいくつかの相違点があります。
簡単に言えば資格、仕事内容、勤務先や働き方が異なります。

 

資格の違い

スポーツトレーナーと理学療法士の最も大きな違いはスポーツトレーナーが民間資格であるのに対し、理学療法士は国家資格である点です。

つまり、スポーツトレーナーは資格がなくてもなることができますが、理学療法士は資格がなければ名乗ることはできません。

スポーツトレーナーは運動選手の健康管理やケガの予防、救急措置、リハビリ、トレーニング、コンディショニングをサポートし、潜在能力を最大限引き出すためのプロです。

代表的な資格には「アスレティックトレーナー」というものがあります。

一方で理学療法士は身体に障害がある方や障害発生が予想される方に対して基本動作の回復・維持のための運動療法や物理療法を行う医学的リハビリの専門家です。

 

仕事内容の違い

パーソナルトレーナーをはじめとしたスポーツトレーナーは、スポーツ選手や一般の方の身体の状態を整えたり目標に近づけることをサポートするのが主な仕事です。

スポーツトレーナーの仕事は細分化されており、トレーニングを指導する「ストレングストレーナー」、身体の調子をケアする「アスレティックトレーナー」、怪我からの回復をサポートする「メディカルトレーナー」、運動能力の向上に向けてサポートする「フィジカルトレーナー」など、選手の身体に関するあらゆることをサポートします。

パーソナルトレーナーは1人ひとりのニーズに合わせた運動メニューの作成、トレーニング、エクササイズをマンツーマンで指導します。
パーソナルトレーニングではダイエットやボディメイクなど、目的は人によって異なります。
その目的に合わせたトレーニングメニューづくりや、時には食事指導も行い、理想のカラダへと近づけていきます。

理学療法士の仕事は医学的なリハビリテーションです。
運動機能へ直接働きかける治療の他、歩行練習や動作練習などの運動療法やマッサージ、ストレッチなどを行い、動作の正常化を目指します。

 

活動の場の違い

スポーツトレーナーと理学療法士では勤務先も異なります。

スポーツトレーナーはスポーツチームやスポーツジムなどが勤務先です。
パーソナルトレーナーの場合はパーソナルジムやフィットネスジムが主な活躍の場となります。

理学療法士の勤務先は医療施設や介護関連の施設です。

病院や診療所、リハビリテーション施設、障害者福祉センター、障害者通所・入所施設、介護サービス事業者などが主な活躍の場です。
もちろん医療の場だけではなく、理学療法士がスポーツチームに所属することもあります。

 

パーソナルトレーニングでできるリハビリの内容

パーソナルトレーニングジムの中にはリハビリトレーニングというコースを設けているジムもあり、リハビリ目的でトレーニングを受けることも可能です。

パーソナルジムの中には上でご紹介した理学療法士が在籍しているジムもありますし、医療機関と連携してリハビリトレーニングが必要な方のトレーニングを行っているジムもあります。

そのため、パーソナルジムでリハビリを検討している場合はトレーナーの資格や経歴に注目して選ぶとリハビリの目的に合ったジムを見つけやすくなります。

 

怪我や不調等のリハビリ

パーソナルジムでのリハビリの内容は人によりますが、正しい身体の使い方を覚えていただき、適切な負荷をかけて筋肉を鍛えていきます。

ご自身の筋力を上げることにより、根本的な改善を目指します。

 

介護リハビリ

主に高齢者の方が心と身体が元気でいられるように筋力を維持するためのトレーニングです。
1人ひとりの筋力に合わせて負荷をコントロールするため、筋肉損傷が心配されるシニア層に最適です。

状態に合わせてリハビリテーションからトレーニングまで幅広い方に対応した健康維持、増進のためのトレーニングです。

 

リハビリのためのパーソナルトレーニングジムを選ぶポイント

 

目的を明確にする

まずはパーソナルトレーニングに通う目的を明確にしておきましょう。
リハビリの場合、病院で保険を適用してリハビリを終えた後、機能を完全に回復するために自費でリハビリを継続したい、ということもあるでしょう。

リハビリを終えたが継続して機能回復したい、仕事に復帰したい、旅行など遠出できるようになりたい、趣味を再開したい、自分でのリハビリ方法が分からないから指導してもらいたい、など、目的を明確にしておくと料金と照らし合わせてパーソナルトレーニングジムを探しやすくなります。

 

目的に合ったトレーニングが受けられるか確認する

目的が明確になったらそれを叶えられそうなジムを探します。
パーソナルトレーナーはどんな資格を保有しているか、ホームページなどでチェックしてみましょう。

また、ジムのホームページにリハビリ関係のコースがあるかも見てみましょう。

もし、気になるジムがあり、コースに関して明確な記載がない場合は問い合わせフォームから質問してみてください。
トレーニング内容やリハビリに関してのトレーナーの考え方なども問い合わせの際に確認しておくと安心です。

 

トレーナーの資格を見てみる

ジムを選ぶ際には所属トレーナーが保有している資格もチェックしておくと良いでしょう。

パーソナルトレーニングのトレーナーは特別な資格は必要ないため、資格を保有していないトレーナーもいますが、理学療法士や柔道整復師などの資格を保有しているトレーナーもいます。

特にリハビリ目的の場合は資格を持っているトレーナーだと安心です。

 

パーソナルトレーニングジムで自費リハビリテーションを

日本の医療制度では病気やケガをした後、保険を適用してリハビリをすることができますが、期間が決まっています。
病院でのリハビリが終わった後、継続して機能回復のためのリハビリを行うためにはパーソナルトレーニングがおすすめです。

パーソナルトレーニングであればマンツーマンでその方に合ったトレーニングメニューを組んでもらい、トレーナーにつきっきりで見てもらうことが可能です。